平面でのイメージの再現は、その平面性によるイリュージョンを創り出す。 平面に存在する世界は、現実というよりは現実を描いていながらも異なる現実を見せてくれる。 外界の受容のイメージから生み出されるイルージョン、それは外部世界の模倣とか単に再現の世界ではなく、平面の二次元という空間のなかだけに存在している虚構の空間である。 平面の画面からの醸し出す深い空間は想像の収斂と発散、そして振動を経て多くの可能性を持つ。 平面にはそこに空間性がないのではなく、極度に圧縮されたポテンシャルが存在する。 平面であるから表現可能なイリュージョンは、それ自体が想像であり平面の力である。 〈金 暻秀〉
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